あなたが倒れる方が、あの方には痛手でしょう」 「お前が来るな」 あの方が一人で抱え込まぬよう、せめてその荷が軽くなるよう。 但し死なせる訳にはいかぬ。生きてこその切り札だと。, 「ウンス殿の治療の甲斐あり、死んではおりません」 「その首が下賜されるまでは」 さらんさん、おはヨンございます。 「うん。何」 さらん様、いつも素敵なお話をありがとうございますm(_ _)m お前が落ちるが早いか、元が早いか。我慢比べだ。 侍医も苦労しますね(^^; SECRET: 0 私の声に何を感じ取ったのか、春の月の許で隊長が小さく首を振る。 そして吐けば、あとは死ぬまで此処で過ごせ。 廊下に取り付けた手摺に指先で触れ、侍医は静かに頷いた。 侍医の皮肉気な声にも動じずに、遍照は笑みを浮かべる。 「そうか」 ©Copyright2020 【 信義 – ｼﾝｲ – 】 二次創作物.All Rights Reserved. その時にこそ、お前は骨の髄から思い知るが良い。 それでも、徳興君という卑劣な敵には 「要らん」 進むしかないものね, SECRET: 0 「･･･そうか」, ヨンは典医寺の窓の外、傾ききらぬ夏の陽に光る庭へ眸を投げる。 そして陽が落ちれば医仙の部屋外の守り。 ようやく 鼠を 収めるところに収め 「さすれば俺が叔母上とチュンソクとどうとでもします。ですから」 「脚が弱っておいでですね」, 耳聡く聞きつけた遍照が、雪の中の小さな影に小首を傾げる。 あの遍照がシンドンとなるのか。それとも別人なのか。 「イムジャ」 「徳興君さまは、死んではおりませぬ、チェ・ヨン殿」, 一言ずつゆっくりと意味有りげに区切るキム侍医の声にヨンは頷く。 その鈍く重い響きと共に、俺達の悪縁はようやく切れた。 「隊長、一体何を」 春花摘・終章 ｜ 桜伐る馬鹿 梅伐らぬ馬鹿・瑩. その向こうには冷たくとも白く明るい冬景色がある。 しかし私の鍼も、ウンス殿の手当ても功を奏しております。 PASS: PASS: 桜伐る馬鹿 梅伐らぬ馬鹿 戻って初めて共に過ごす夏が、これ程暑いなど。 この言葉から、やはりさらんさんは史実に沿ってお話を進められるのかなぁ？と思ってる私ですが・・・ 「キム侍医」 「はい」 「死んでおらぬと、生きているは違う」 「おっしゃる通り」 キム侍医はようやくその目許を綻ばせる。 「徳興君さまは、死んではおりませぬ、チェ・ヨン殿」 一言ずつゆっくりと意味有りげに区切るキム侍医の声にヨンは頷く。 どこかで使わねばならぬ日が 遍照、お前が敵に廻ろうと味方へ付こうと、その言葉は正しい。, そのまま殿内に引き立てられ、徳興君は無表情のまま廊下を進む。 さらんさん 一人、扉の外に佇むヨンに差し入れでも 「俺とイムジャには金剛石が必要で、王様には御不要と」 実はこういう展開が大好きな私(=ﾟωﾟ)ﾉ。 寄って残った右手も取り、その大きな両掌を自分の小さな両手で出来るだけ包み込むように、祈るように握りしめる。, 私たちが一番素敵なカップルよ。いつだってそう思ってる。 ■不倶戴天【長編】 離れればこの方が叫ぼうと喚こうと、開京へまでは届くまい。, 「さて」 「隊長、人は寝だめは出来ません」 まるで花のように。明るい夏の陽のように。 そんな侍医の言葉をヨンは ... 信義 二次創作物 チェ・ヨン イ・ミンホ. そしてチャン侍医の絡みもイイですねぇ…(//∇//) ああ…侍医の操る毒を、この先 その声にウンスは頷いた。 「一生分寝た」, 頑として私の言葉を聞き入れず、隊長は不満げに眉を顰める。 「いいわよ、まだ明るいじゃない。1人で」 「･･･はい？」 「なに？」 あの事件の時も心を救いあげて頂いたように、きっと最後にはストンと心が受け入れられるお話になる事でしょう(^o^)/ 芸能人ブログ 人気ブログ. 在るのが当然と思い、忘れていくのだろうか。, それほどまでに馴染めるならば、それもまた一つの倖せか。 それをすんなり翡翠や水晶などで良いなど。, 「何故黙っておられたのです」 ドキドキです。. この方を知って以来、他の女が眸に入る事など一度たりとてあったか。, 共に年月を重ね、互いに皺だらけになろうと。例えこの方の足腰が立たなくなろうと。 来るのでしょうか。 最後の声にウンスが頷くと、チェ尚宮は微笑んで柱から離れ、私室の階を上がり、扉向うへと姿を消した。, 「では大護軍。自分も」 「とんでもない」 それとも本当に動かないと日々確認したいのか、自分でも判らない」, 口が裂けても詳細を伝える事は無い。 チュンソクが卓の二人へと頭を下げ、最後にウンスへ体を向ける。 「ええ。私も、他の医官もおります」 深夜の寝台で闇の中、弾かれるように眸を開けて、腕の中の小さな息に安堵する。 あの日遍照は言った。敵を欺くにはまず味方から。 目先に迫る事ではなくとも、日々の積み重なるその先に。, 全ての者が当然のように重ね、来ると疑わず、穏やかだと思い込んでいる、その日々を重ねる先に。, 先は変えられるか。変えられんか。やってみねば判らん。 そしてあなたを心配するのは私だけではない。お判りですか」, そうだ、私は心配なのだ。 「ええ、長い間寝たきりでした」 「判りました。此方でもその心積りで準備を」 「判った」 己の命と引換と知っている以上、あっさり自白はせん。, 言葉の毒で幾度でも俺を、侍医を、王様を冒そうとするだろう。 そして続いて、鋼の触れ合う音が響き渡る。, あの方とお前の居所を永遠に分かつ分厚い扉。 引き延ばし、駆け引きを試し、裏から手を廻そうとするだろう。 立ったまま月を見つめる隊長に静かに寄って声を掛ける。, この方なりの解決策なのだろう。 さて、侍医ヨン話も、（かなり強引でしたが）なんとか年内で終えることが出来ました。 韓 … 「ああ。それ程長くはかからん。 「おい」 [不倶戴天]15でのヨンの心の叫び‥ 「何卒くれぐれも、宜しくお願い致します」 「では私は行く」 ただの硬い石だと思っていたほどだ。, 「二人だけが知ってる秘密があってもいいじゃない」 チャン御医の残して下さった処方の薬も、大層効きがよく」 この先紅葉が色づこうと、高い窓からその色は愛でられん。 本当に腹を立てた声で隊長が低く唸る。しかし私とて、それで退くわけにはいかない。, 「医仙を心配しているのはあなただけではないのですよ、隊長。 「此度は曲げて、この男の言うとおりに」 責任感からじゃないのね うんうん そうでしょうよ 間違えればこうなるという事を。己の奸計に溺れた者の最期を。, 己の足で歩く事も赦されず、引き摺られ投げ出され、最後には陽も射し込まぬ獄に繋がれ死だけを夢見るようになる。 Re: 信義短編 「シンイ」二次 ( No.223 ) 日時： 2020/04/19 19:37 名前： 徒花桜 （ID: 96w0qmMc） ウンスがヨンのいる兵舎に避難して初めて部屋に泊まった日のこと。 「天界ではね。結婚前でも抱き合うこともあるのよ」 とんでもないことを言うウンスにむせ返るヨン。 この不器用で一人言葉も無く思い詰める隊長と、思い詰めぬ振りで心の中を正直に見つめない医仙が。 ようやく追い詰めたあの男の周囲に、突然得体の知れん僧が現れた。 何よりだ。碧瀾渡へ、そして天門へ。 ■比翼連理【長編】 「媽媽と王様の愛の深さは、私は知ってるからいいの。 「･･･成程な」 温かいお風呂にゆっくりお入りになり 「ええ。あとは往診の時程度でしょう」 会話こそ少ないけど 全てを吐くまで絶対に許さん。 2017 12 28 (thu) 08:34:16 . 「はい」, 絶対に無理と判りつつ、ヨンは深く頷いた。 「･･･考えておきます」, 鋼格子越しの光の薄暗い廊下を歩きながら低く笑い、侍医は囁くように声を落とす。 「医仙にはお寝み前に酸棗仁湯をお出ししています。入浴の殊の外お好きな方ですから、辛夷湯にも入って頂いております。 入力されたユーザーのデータは非公開にし、このサービスを可能にする第三者とユーザーのデータを共有するだけです。. 「頼む」 さらんさん♥ さらんさん❤ 「判ってる、しゃべんない！」 「そんなわけ、ないでしょ！」 その時の為に内からは禁軍で、外からは手裏房で、仕上げにはこの二重間者までを仕込んだのだ。, 己と侍医と鋼格子の入口で立ち止まり、禁軍の警護に引き摺られ廊下を近寄る徳興君を冷静に見る男。, 遍照。お前もその眼で見ておくが良い。 次が まだある。 短い廊下の中程で、背後に格子扉の閉まる重い音を聞く。 「それは、まあ」, 確かにそうだとヨンは頷く。 home; index; rss; admin; 感謝、感謝～～♪. 「･･･はい」 横に感じる温もりと寝息に馴れいくだろうか。 深雪の中を禁軍に囲まれて、あの時のように近付く足音。 ウンスは楽しそうに言って、横を歩くヨンの手を取った。 その目を見てようやく心底理解する。 責任とは別の感情だったヨン その姿を認めた侍医が、此方に眼で問い掛ける。 お心の向くままにこうして立っているなら、この方は己が動けずに倒れてしまうまで、ここから梃子でも動かない。, 「隊長」 「此度敷き直した陣の最も肝要な事です」, 卓向うで姿勢を改め背を伸ばすヨンに、ウンスはじっと目を当てる。 人物は、危険極まりなく…。 それを、思い出しました。 PASS: 「俺達には割れず欠けず曇らぬ石の助けが要るが、王様と王妃媽媽にはそんな事は御不要と」, ぷ。ウンスはヨンの声に、堪らず噴き出した。 もう二度とこちらを振り返る事も無く、その丈高い頭の先で梅の花を散らせながら。, SECRET: 0 空の朧月が腕貫を黒く光らせる。, そのまま隊長は黙って典医寺の庭を抜けて行った。 category侍医ヨン イラスト・ショ－ト漫画; comment8. さらん, 仁徳殿の入口から漂う気配に顔を上げる。 しかし宝玉工の水晶や翡翠の薦めに逡巡なく頷いた王を見て以来、ヨンの頭に疑問が残る。 遍照は微笑んで侍医に向かい、静かに合掌を返す。 「徳興君はどうだ」, ヨンは心に掛かる問いを投げる。 「あなたを止めに参りました。兵舎に戻りお眠りください」 「ああ」 終の棲家の鋼格子まで息を切らしようやく辿り着いた徳興君へと声を掛け、出入り扉の脇へと避ける。, それを認めた侍医は穢れを避けるよう、俺より更に数歩下る。 自由にこうして出て行く俺を、お前は其処から眺め続けるが良い。, 既に立っている禁軍の守りの兵が廊下を進んだ俺達を認め、頭を下げ錠を解くと、その扉を押し開いた。, SECRET: 0 ヨンの言いつけを守りw シンイのOSTききながら映像をみていたら そういえば、二次もどき書いてたな、と 昔の1話を読み返し いっき書きしちゃいました。 1話分を2話に分けつつ寝落ちしたところで、 着信音に気付き ハッと手にしてるスマホをみたら さらんさん♥ 侍医の存在もウンスにとってはヨンと違った意味で心強いですよね。 今その心に企みがあるのか。それとも積み重ねる日々が変えるのか。 そんな侍医の言葉をヨンは 「はい、叔母様」 「そのようですね」, 小窓から僅かに射す光の中、冷たい石壁に囲まれた部屋を出で廊下を扉へ戻る。 「遍照様は、随分と耳が良いようだ」 「医官は死ぬまで勉学の日々です。勿論学び続けますが」 早く結末が知りたいです(^^), SECRET: 0 2016.02.28 持っていってあげたいです。 ご存知ならば、必ず金剛石をと言うはずだ。 剪定の際に、素人が伐り過ぎてしまったらしく チェ尚宮の声に、三人の目があたる。 ウンスはヨンへ大きく笑った。 「これからお世話をする方です。だから手摺があるのですか」 韓国ドラマ「シンイ」に魅せられて･･･主にシンイ二次創作漫画を描いてます . そう囁き返して半歩戻り、先刻と同じ処で改めて向かい合う。 今はまだその気持ちに気付いてなくてもね。. ©Copyright2020 【 信義 – ｼﾝｲ – 】 二次創作物.All Rights Reserved. 廊下を先に進みながら、其処に切られた格子窓へ眸を投げる。, この先表に櫻が咲こうと、この廊下に光が溢れる事は無い。 さらんさんが不倶載天を掲載するにあたって前置きして下さった時にもしや(^_^;)と思っておりました。 「･･･はい、隊長」 姿を見るたび声を聞くたび、傍に寄るたびに胸が痛くなる。 「二度と入る事も無い」 俺が声を返す前に、侍医が告げて遍照を見遣る。 「学べ」 左手だけを掴んでいたウンスは、立ち止まるヨンへ一歩寄る。 私たちだけが知ってる。それでいいじゃない」. 己でも確かめるまで、金剛石が一体何の役に立つのかすら考えたこともなかった。 そしてそれなら、尚更に問題だ。 いよいよ 遍照の仕事が始まるのですね…。 「はい」 この方は責任感からこうしている訳では無いのだと。 闇より黒いその髪が、無風の夜に柔らかな風を起こす。 ウンスが毒を盛られて意識がなくなった時、慌てて自分を見失っているヨンが鬼剣も忘れて出て行こうとした時、テジャンと呼んで一呼吸置かせる侍医の心遣い 「その口、お閉じ下さい」 「深手でしたので、肉が上がるまでにはもう暫し。 貴重な存在なのよね 「明日より碧瀾渡だな。万一事あらば即座に戻って来い。良いな」 桜の名所だった近所の公園は、いつぞや もちろん周りのみんな素敵だけど、でもやっぱり私たちが最強よ。, ちょっとだけ私たちの秘密があってもいいじゃない。 「医仙」 「何ですか」 「頼む。婚儀が終われば落ち着こう」 勘違いしてしまったのかなぁ？ 「そういう事ですか」 殿の入口、佇んで鼠の到着を待つ法衣姿の遍照が、廊下を戻った俺達に向け頭を下げる。
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